青果物案内
市場便り
風味がさわやかな茗荷です
2021-09-16
最近、朝晩が冷え込んできましたね。そのせいか、最近体調を崩し気味です。皆さんも暖かくして、風邪に気をつけてくださいね。
さて、本日は茗荷です。
茗荷は生姜などと共に花も茎も香味野菜として日本では古くから親しまれていますが、食用に栽培しているのは日本だけで、日本でしか食べられない野菜のひとつです。地下茎から出る花穂を食すので「花みょうが」とも呼ばれています。
また、土を盛るなどして偽茎と呼ばれる葉の部分を軟化栽培した竹の子のようなものを「みょうがたけ」と呼びます。「みょうがたけ」は手間が掛かり、作っているところも少ないので、めったに見ることはないと思います。ちなみに「みょうがたけ」は宮城県が有名で、次いで京都となっています。
茗荷はハウス栽培もあり通年流通していますが、旬は夏と秋です。「夏みょうが」は6月~9月、「秋みょうが」は8月~11月がおいしい時期です。おおむね「秋みょうが」の方がふっくらとして大きいようです。丸みがあって先が開きすぎていないものが、身がしまっていて新鮮です。
保存方法としては、乾燥しないようにラップか袋に包んで冷蔵庫の野菜室に入れて下さい。4~5日は持ちますが、香りが身上の食材なので、なるべく早く食べましょう。もっと持たせたいなら冷凍することもできますが、シャキシャキ感がなくなり香りも弱まってしまうのでお勧めはしません。冷凍したものは味噌汁の具にするか、炒め物がいいかもしれません。
茗荷はの香りは揮発性が高いので、使う寸前に刻むようにしてください。時間が経つと独特の清々しい風味はかなり弱ってしまいます。
あくを抜くため、刻んだ後にさっと水にさらします。長時間さらすと香りがなくなってしまうので気をつけましょう。加熱すると香りが薄れてしまうのでサラダやマリネ、和え物、酢の物などがお勧めです。
茗荷には食物繊維が多く含まれるため、便秘を解消する効果があります。他にも集中力をアップさせる効果やホルモンバランスを整える効果などもあり、身体に良い食材です。皆さん、是非薬味としてご活用下さい。